滋賀大学データサイエンス学部とは?入試配点と情報100点の扱い【2027年度】

滋賀大学データサイエンス学部とは?入試配点と情報100点の扱い【2027年度】 情報学部への進路選択

「数学やデータを使って、社会の役に立つことがしたい。でも、理系か文系かはまだ決めきれない」。そんな人にぜひ知ってほしいのが、滋賀大学のデータサイエンス学部です。

2017年に開設された、日本初のデータサイエンス学部です。滋賀県彦根市の彦根キャンパスにあり、学科は「データサイエンス学科」の1つ、入学定員は150名です。統計や情報だけでなく、経済・経営も学ぶ「文理融合」の学部です。

この記事は、滋賀大学の公式サイトをもとにまとめました。出願する前には、必ず大学の公式サイトで最新の募集要項を確認してください。

① 特徴:「データから価値を創り出す」文理融合の学び

学部のコンセプトは「データから価値を創り出す、最先端の学び」。仲間とコミュニケーションをとりながら、データから価値のある情報を取り出し、それを意思決定に生かせる人材を育てることを目指しています。

この学部の強みは、企業や自治体との距離の近さです。公式サイトによると、「データサイエンス・AIイノベーション研究推進センター」を通じて多くの企業や自治体と連携していて、ほぼすべての教員が企業や自治体と一緒に研究しています。

3年生になるときには、次の2つのコースのどちらかに分かれます。どちらのコースになるかは、所属するゼミ(卒業研究の指導教員)で決まります。

  • データサイエンスコース
  • AIイノベーションコース

ほかの大学と比べると、「システムを作る」よりも、「データを分析して、社会や企業の課題解決に生かす」ことに力を入れているのが特徴です。

② 学べること:1・2年で基礎、3・4年で実践とゼミ

学ぶのは、情報・統計・プログラミングといった数理科目だけではありません。経済や経営など、文系の授業もあるのがこの学部の特徴です。

学年主な学び
1・2年次統計学と情報学の基礎。プログラミング(Python)も必修で学びます
3・4年次いろいろな分野のデータ分析、実際のデータを使った演習、ゼミ(卒業研究)

実際のデータで学ぶ授業が多い

  • データ駆動型PBL演習:課題を見つけ、データで解決していく演習が、科目の柱の一つになっています。1年生の「データサイエンス入門演習」では、問題解決の流れ(PPDACサイクル)をグループワークで実践して発表します。高校の情報Ⅰで学ぶ内容ともつながっています。
  • 企業と連携した授業:連携先と実際に調査を行って分析をする授業もあり、最新技術や各分野の課題にふれることができます。
  • インターンシップ:連携先企業のデータサイエンス関連の部署で、就労体験ができます。例年、2年生・3年生が参加しています。

数学が心配な人も大丈夫

授業の中で「高校数学から大学数学への橋渡し」を丁寧に説明してくれます。さらに、学部の先輩や大学院生による数学の補講も、随時開かれています。文系寄りで入学した人も、安心して学べるようになっています。

③ 入試(2027年度入試)

共通テストの「情報」は100点です。前期日程では、総合点1600点のうち約6%を情報が占めます。もう一つのポイントは、共通テストの科目の選び方。文系型の人も理系型の人も受験しやすいようになっています。

一般選抜の配点

区分前期日程後期(個別学力検査型)後期(面接型)
共通テスト:国語200200200
共通テスト:外国語200200200
共通テスト:数学(ⅠA・ⅡBC)200200200
共通テスト:地歴・公民・理科300(100×3科目)300(100×3科目)―
共通テスト:情報Ⅰ100100―
共通テストの合計10001000600
個別試験:数学300500―
個別試験:外国語300500―
面接――100
総合点16002000700
  • 地歴・公民・理科の3科目:地歴・公民と理科の中から、合わせて3科目を使います。理科は「基礎」の科目2つを1科目分として使えるので、「地歴・公民2科目+理科基礎」の文系型でも、「地歴・公民1科目+理科2科目」の理系型でも受けられます。ただし、数学ⅡBCは必須です。
  • 英語:共通テストの英語は、リーディングとリスニングを4:1の割合で換算します。
  • 個別試験の数学:範囲は数学Ⅰ〜Ⅲ・A・B・Cです。ただし、数学Ⅲ・数学C(平面上の曲線と複素数平面)や数学B(統計的な推測)を含む問題は、それ以外の範囲の問題との選択問題です。
  • 個別試験の英語:範囲は英語コミュニケーションⅠ〜Ⅲ、論理・表現Ⅰ〜Ⅲです。
  • 第1段階選抜:前期は行いません。後期の面接型は、共通テストが600点満点中450点以上の人が面接に進めます。

募集人員(入学定員150名)

選抜募集人員
一般選抜 前期日程70名
一般選抜 後期日程40名(個別学力検査型30名、面接型10名)
総合型選抜Ⅰ(オンライン講座受講型)40名(一般析20名、女子析20名)
総合型選抜Ⅱ(実績評価型)若干名
  • 学校推薦型選抜はありません。ほかに3年次編入学(5名)があります。
  • 総合型選抜の入学手続者が40名に満たないときは、足りない分が前期日程の募集に加わります。
  • 出願はインターネット出願のみです。

入試日程

選抜出願試験合格発表入学手続
総合型Ⅰ2026年9月1日〜7日第1次 9月26日/第2次 10月10日第1次 10月2日/最終 11月2日2027年2月17日
総合型Ⅱ2026年9月1日〜7日第2次 10月10日(最終選考は共通テスト)第1次 10月2日/第2次 11月2日/最終 2027年2月10日2027年2月17日
一般選抜前期2027年1月25日〜2月3日2月25日(木)3月6日3月15日
一般選抜後期2027年1月25日〜2月3日3月12日(金)3月20日3月27日

大学入学共通テストは2027年1月16日・17日です。総合型選抜は、すでに選考が進んでいます。

総合型選抜Ⅰ:オンライン講座を受けて挑戦できる

  • 共通テストは不要です。
  • 合格したら入学すると約束できることが、出願の条件です。
  • 無料のオンライン講座「高校生のためのデータサイエンス入門」(gacco)を受講します。今年度は2026年6月19日〜9月25日でした。
  • 第1次選考は、出願書類(調査書・志望理由書・課題レポート)、総合問題(データや図表を含む資料を読んで論述。英文や数式を含むこともあり)、取得資格です。
  • 第2次選考は、講座の内容に関する口頭試問を含む個人面接です。対面かオンラインかを選べます。
  • 女子枠では、調査書の「全体の学習成績の状況」を得点にして評価します。
  • 統計検定、情報処理技術者試験、全商情報処理検定1級、品質管理検定、簿記などの資格があると、評価に生かされます。

総合型選抜Ⅱ:データ分析やプログラミングの実績で挑戦

  • 全国規模のデータ分析やプログラミングのコンテストなどに参加した人が対象です。例として、統計グラフ全国コンクール、SSH成果発表会、マスフェスタ、中高生情報学研究コンテストなどが挙げられています。
  • 第1次は書類(調査書・志望理由書・実績報告レポート・取得資格)、第2次はレポートに関する口頭試問を含む個人面接です。
  • 最後に共通テストを受け、1000点満点中610点以上で合格となります。

参考:倍率と合格最低点(受験情報サイトより)

項目前期日程後期(個別学力検査型)後期(面接型)
2026年度入試の志願倍率3.2倍10.6倍1.8倍
2026年度入試の合格最低点980/16001289/2000―

後期の個別学力検査型は、志願倍率が10倍を超える狭き門です。前期でしっかり勝負するのが基本と考えておくとよさそうです。

④ 向いている人:データを読み解いて、社会の役に立ちたい人

アドミッション・ポリシーには、「理系文系を問わず」次のような人の入学を求めると書かれています。

  • 「高等学校の様々な教科・科目の学習を通して、バランスよく、文・理の基礎的知識を身に付けてきた、潜在性豊かな人」
  • 「コミュニケーション能力を有し、多様な人々と協働して、理想の未来に向けた価値創造に貢献したい人」
  • 「物事を筋道立てて考えることができ、人間社会や自然の現象を数理的に分析することに関心のある人」
  • 「情報ネットワーク、プログラミング、コンピュータグラフィックス(視覚化)などに関心がある人」

最後の項目は、まさに高校の「情報Ⅰ」で学ぶ内容そのものです。情報の授業でプログラミングやデータの扱いが楽しいと感じた人には、ぴったりの学部です。

入試では、個別試験が数学と英語の2教科です。共通テストは幅広い教科を使うので、数学と英語を軸にしつつ、どの教科もバランスよく勉強しておきましょう。

⑤ 卒業後:約7割が就職、約3割が大学院へ

2025年度の卒業生は、就職・進学率が約99%で、そのうち就職が約73%、大学院などへの進学が約26%です。

主な就職先

  • 情報通信:伊藤忠テクノソリューションズ、NEC、三井住友トラスト・システム&サービスなど
  • 金融:三菱UFJ銀行、京都銀行、三井住友カード
  • メーカー:京セラ、村田製作所、ダイハツ工業
  • 運輸:西日本旅客鉄道、日本航空
  • 小売:阪急阪神百貨店、MonotaRO
  • 公務員:大阪府庁、滋賀県庁

大学院の進学先には、滋賀大学大学院データサイエンス研究科のほか、東京科学大学、名古屋大学、奈良先端科学技術大学院大学などがあります。

IT企業だけでなく、金融・メーカー・鉄道・小売・公務員と幅広いのが特徴です。どんな業界でも「データを扱える人」が求められています。


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