会津大学 コンピュータ理工学部とは?入試配点と情報Ⅰの扱い【2027年度】

会津大学 コンピュータ理工学部とは?入試配点と情報Ⅰの扱い【2027年度】 情報学部への進路選択

「プログラミングも英語も、どっちも本気で伸ばしたい」。そんな人にぜひ知ってほしいのが、福島県会津若松市にある公立大学、会津大学です。

会津大学は1993年に開学した、日本で最初のコンピュータ理工学専門の大学です。学部は「コンピュータ理工学部 コンピュータ理工学科」の1つだけ。入学する240人全員が、コンピュータを学ぶために集まっています。

この記事は、大学の公式サイトと入学者選抜要項をもとにまとめました。出願する前には、必ず大学の公式サイトで最新の募集要項を確認してください。

① 特徴:「コンピュータ × 英語」をとことん学ぶ大学

会津大学の一番の特徴は、コンピュータと英語を本格的に学べるところです。公式サイトの「会津大学の強み」を数字で見ると、よくわかります。

項目数字・内容
外国人教員全教員の約4割
外国語で行われる講座約6割
英語教育第2外国語はなく、英語に集中。2年生から3年生に進級するときに、一定のTOEICの成績が必要
卒業論文全員が英語で書いて、英語で発表
コンピュータ約3,000台(学生数の約2.5倍)
教員1人あたりの学生数9.5人
県外出身者64%

大学の理念は「地域から世界へ」。会津で学びながら、英語を使って世界で通用する研究者・技術者を育てることを目指しています。大学発ベンチャーが多いことも特徴で、公式サイトには「全国の公立大学の中では第1位(平成29年度経済産業省調べ)」と紹介されています。

ほかの大学と比べると、「1学部1学科の単科大学で、全員がコンピュータ理工学を学ぶ」「英語の環境が飛びぬけている」のが特徴です。秋に入学して、授業をすべて英語で受ける「ICTグローバルプログラム全英語コース」もあります。

② 学べること:5つのフィールドから、自分だけの時間割を組む

学科は1つですが、中は5つの「フィールド」に分かれています。

フィールドこんな興味に対応
コンピュータサイエンスコンピュータの基本原理を知りたい
コンピュータシステムコンピュータを設計してみたい
コンピュータネットワークシステムインターネットの仕組みを知りたい
応用情報工学ロボットや医療分野に興味がある
ソフトウェアエンジニアリング大規模なシステム開発をしてみたい

授業は、数学・プログラミング・英語などの共通科目から始まり、フィールドごとの専門科目、そして卒業論文へと進みます。各自の興味や将来の進路に合わせて、自分だけのカリキュラムを組み立てられるのが特徴です。カリキュラムは、コンピュータ科学の国際標準カリキュラムに準拠しています。

授業の外でも「作る」経験ができる

  • 課外プロジェクト(SCCP):学年を超えて参加できる自由科目です。半年で終えても、4年間続けても構いません。過去には、DockerやKubernetesを使ったWebサービス作りや、ラズベリーパイでモデルカーを動かすテーマなどがありました。
  • ベンチャー体験工房「会津IT日新館」:起業やビジネスを体験できる授業です。
  • チーム開発:3年生の夏に合宿形式の「創造力開発スタジオ」、後期にチームで開発する「開発プロジェクト実践」があります。

このほか、教職課程や、テクニカルコミュニケーター専門課程なども用意されています。

高校で身につけておきたいこと

入学者選抜要項には、「最新のコンピュータ理工学を学ぶために必要な基礎学力、特に数学と英語の能力を確認する試験を課す」と書かれています。会津大学を目指すなら、まずは数学と英語をしっかり固めることが大切です。

③ 入試(2027年度入試)

会津大学の一般選抜は、前期日程の「一般選抜A」と「一般選抜B」の2つだけで、後期日程はありません。この2つは、共通テストの使い方がまったく違います。特に一般選抜Aは、共通テストを理科か情報Ⅰの1科目だけで受けられる、とても珍しい方式です。

一般選抜の配点

区分一般選抜A(96名)一般選抜B(48名)
共通テスト理科または情報Ⅰから1科目:100国語200、数学200(ⅠA・ⅡBC)、理科200(2科目)、英語200、情報Ⅰ 100、地歴・公民100(1科目)=1000
個別試験数学250+英語250=500数学250+英語250=500
総合点6001500
情報Ⅰの割合情報Ⅰを使えば100/600=約17%100/1500=約7%
  • 一般選抜Aは、総合点600点のうち500点が個別試験(数学・英語)です。共通テストは、理科か情報のどちらか1科目だけ受けていれば出願できます。両方受けた場合は、点数の高い方が使われます。情報Ⅰが得意な人には、大きなチャンスです。
  • 一般選抜Bは、共通テストを幅広く使う方式で、情報Ⅰは必須です。理科は「基礎」の科目を2つ解答して1科目と数えることもできます。
  • AとBは、出願のときにどちらかを選びます(併願はできません)。個別試験は、AとBで同じ問題です。
  • 個別試験の範囲は、数学が数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列)・C(ベクトル、平面上の曲線と複素数平面)、英語が論理・表現Ⅰ、英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ・Ⅲです。
  • 個別試験の各教科で一定の成績に届かないと、不合格になることがあります。どちらの方式でも、数学と英語が合否のカギです。
  • 前の年の共通テストの成績は使えません。

募集人員(入学定員240人)

選抜募集人員
一般選抜A(前期日程)96人
一般選抜B(前期日程)48人
学校推薦型選抜A(福島県内)48人
学校推薦型選抜B(全国)48人

このほかに、早期入学(飛び入学)とICTグローバルプログラムが若干名です。総合型選抜と後期日程はありません。募集人員・試験科目・配点は、2026年度から変わっていません。

入試日程

選抜出願(ネット登録)試験合格発表
学校推薦型A・B2026年11月2日〜10日(書類は11月11日必着)11月28日12月4日
一般選抜A・B2027年1月25日〜2月2日(書類は2月3日必着)2月25日3月5日

大学入学共通テストは2027年1月16日・17日です。一般選抜の入学手続は、ネット登録が3月6日〜14日、書類が3月15日必着です。

学校推薦型選抜(共通テストなし)

推薦は、「情報」の実績でも出願できるのが大きな特徴です。次のいずれかに当てはまれば出願できます。

  1. 全体の学習成績の状況が3.8以上
  2. 経済産業省の情報処理技術者試験に合格(対象となる試験の区分は募集要項で確認してください)
  3. パソコン甲子園プログラミング部門の本選出場、または予選成績優秀証の授与
  4. 日本情報オリンピックの本選出場
  5. 福島県高文連の生徒理科研究発表会県大会での発表(推薦Aのみ)
  • 推薦Aは福島県内の高校が対象で、1校から男女各 4名、計8名まで推薦できます。推薦Bは全国が対象で、人数の制限はありません。
  • 現役生のみで、合格したら必ず入学することが条件です。
  • 選考は、調査書(200点)、簡易テスト(英語100点・数学100点)、小論文、推薦書・志願理由書です。上の2〜4に当てはまる人は、調査書の点数に加点があります。
  • 簡易テストの範囲は、数学が数学Ⅰ・Ⅱ・A・B(数列)・C(ベクトル)、英語が英語コミュニケーションⅠ・Ⅱです。

参考:倍率(2026年度入試の結果、公式)

選抜志願者合格者倍率
推薦A83481.7
推薦B83481.7
一般選抜A4491123.7
一般選抜B51441.1

一般選抜Aは倍率が高く、一般選抜Bは低めです。共通テストの幅広い科目に自信があるならB、数学と英語で勝負したいならA、という選び方が考えられます。

④ 向いている人:コンピュータを「本気で」学びたくて、英語も楽しめる人

大学が求めるのは、コンピュータ理工学を学ぶための基礎学力があり、次のどちらかに当てはまる人です。

  • 旺盛な好奇心や新しい事柄に挑戦する気概を持ち、コンピュータ理工学を学びたい人
  • ICT を用いて、広く世界に貢献したいと考えている人

こんな人には、特に会津大学が合いそうです。

  • 英語で学び、英語で卒業論文を書く環境を楽しめる人
  • 共通テストの5教科よりも、数学と英語の個別試験で勝負したい人(一般選抜A)
  • パソコン甲子園や情報オリンピック、情報処理技術者試験に挑戦してきた人(学校推薦型)

⑤ 卒業後:就職が中心、内定率は開学以来の平均で97%

会津大学の学部卒業生は、就職する人が中心です。公式サイトによると2025年度の進路は次のとおりです。

進路2025年度
就職(民間企業147人、公務員・団体3人、起業・家業1人)151人
会津大学の大学院(博士前期課程)へ進学64人
海外・ほかの大学院へ進学4人

就職内定率は、開学以来の平均で学部が97%、大学院がほぼ100%です(公式)。大学院に進む人は3割ほどで、「大学院までが当たり前」という雰囲気とは少し違います。

主な就職先(2025年度卒業)

受験情報サイト(旺文社パスナビ)によると、アクセンチュア(7人)、ソフトクリエイトホールディングス(3人)、スズキ(2人)、東日本電信電話、楽天グループ、MIXI、キオクシア、横河電機、ナビタイムジャパン、国税局(各 1人)などです。IT・コンサルだけでなく、メーカーや公務員にも進んでいます。


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