CPUの仕組みは、用語を暗記するより、実際に動かして見るほうが早く理解できます。この記事では、命令が1つずつ処理される様子をブラウザで確かめられる無料ツール「4bit CPUトレーナー」を紹介します。
「プログラムカウンタ」「命令レジスタ」など、CPUの単元には聞き慣れない言葉がたくさん出てきます。教科書の図を眺めても、それぞれがいつ・何をしているのかがつかみにくく、言葉だけを覚えて終わってしまいがちです。
4bit CPUトレーナーを使うと、ボタンを1回押すごとにCPUが1段階だけ進みます。どの部品が動いたかが光り、何が起きたかが日本語で表示されるので、教科書の図が「動く図」になります。
4bit CPUトレーナーとは
4bit CPUトレーナーは、教科書に出てくる「CPUとメモリ」のモデルをそのまま動かせるシミュレータです。インストール不要で、パソコンでもスマホでも使えます。
扱うコンピュータは、学習用に小さくしたものです。
| 部品 | このツールでの中身 |
|---|---|
| メモリ | 16番地(0〜15番地)。1つの番地に8bitを記憶 |
| 命令 | 8bit。上位4bitが命令コード、下位4bitが番地 |
| データ | 4bit(0〜15) |
| レジスタ | PC(プログラムカウンタ)、IR(命令レジスタ)、A、B |
| フラグ | Z(計算結果が0)、C(桁あふれ) |
| 命令の種類 | 8種類(LOAD、STORE、ADD、SUB、JMP、JZ、HALTなど) |
画面の左側がCPU、右側がメモリです。CPUは「制御装置」と「演算装置」に分かれていて、教科書の図と同じ構成になっています。
- オレンジ色の枠:今の段階で動いた部品
- メモリ表の▶:PCが指している番地(次に取り出す命令)
- 青色の行:メモリから読み出した番地
- 緑色の行:メモリに書き込んだ番地
ランプの点灯で2進数の値が、横の数字で10進数の値が分かるようになっています。
使い方
まずは「観察」モードでサンプルを1つ動かしてみましょう。手順は次の4つだけです。
- 「観察」タブでサンプル(例:足し算 5+3)を選ぶ
- 「1段階」ボタンを押す
- オレンジ色に光った部品と、下の説明欄を見る
- HALT命令で止まるまでくり返し、答えがメモリのどこに入ったかを確かめる
説明欄には、今の段階で起きたこと、その段階が一般に何をする段階なのか、次に押すと何が起きるかの3つが表示されます。次に何が起きるかを予想してから押すと、理解がぐっと深まります。
ボタンの役割
| ボタン | できること |
|---|---|
| 1段階 | 取り出し・解読・実行のどれか1つだけ進める |
| 1命令 | 3段階をまとめて進め、命令を1つ実行する |
| ▶ 実行 | 停止するまで自動で進める(速さを調整できる) |
| ↶ 戻る | 1段階前の状態に戻す |
| リセット | 最初の状態に戻す |
3つのモード
| モード | 内容 | おすすめの人 |
|---|---|---|
| 観察 | 足し算・カウントダウン・かけ算などのサンプルを動かして見る | はじめての人 |
| ミッション | お題に合うプログラムを作り、自動採点で確かめる(全6問) | 仕組みを理解できたか試したい人 |
| 自由編集 | 命令を文字で入力して、自分で考えたプログラムを動かす | もっと試したい人、先生 |
ミッションでは、入力の値を変えて何回か実行して採点します。答えの数を直接書き込むだけでは正解になりません。
共通テスト対策としての使い方
「コンピュータの仕組み」は、知識と考え方の両方が問われる分野です。共通テストの問題は、初めて見る仕組みが会話文や図で説明され、その場で読み取って考える形式が中心です。用語を覚えているだけでは、見慣れない図が出たときに手が止まってしまいます。
このツールで「PCが次の番地を指す」「IRに命令が入る」「実行でメモリが書き換わる」といった流れを一度自分の目で確かめておくと、問題文の図を読むときの土台になります。仕上げに、ミッションで自分の理解を確かめてみてください。
まとめ
CPUは、命令を「取り出し→解読→実行」の3段階で処理し、それをHALT命令までくり返しています。4bit CPUトレーナーを使えば、この流れを1段階ずつ自分の目で確かめられます。
- まずは「観察」モードで、足し算のサンプルを最後まで動かしてみる
- 気になった言葉は、上の各記事で詳しく確認する
- 最後に「ミッション」に挑戦して、理解できたかを確かめる
教科書の図だけでは分かりにくかった部分も、動かしてみると「なるほど」と思える瞬間があるはずです。ぜひ授業の予習・復習や共通テスト対策に使ってみてください。

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