横浜市立大学データサイエンス学部の入試|情報Ⅰ200点と2027年度の変更点

横浜市立大学データサイエンス学部の入試|情報Ⅰ200点と2027年度の変更点 情報学部への進路選択

「データを使って、医療やまちづくり、経済の課題を解いてみたい」。そんな人にぜひ知ってほしいのが、横浜市立大学のデータサイエンス学部です。

2018年4月に開設された、首都圏初のデータサイエンス学部です。学科は「データサイエンス学科」の1つだけで、横浜市金沢区の金沢八景キャンパスで学びます。

2027年度入試は、横浜市立大学データサイエンス学部にとって大きな変化の年です。入学定員が60名から120名に倍増し、入試方式も、入学後のカリキュラムも新しくなります。

この記事は、横浜市立大学の公式サイトをもとにまとめました。出願する前には、必ず大学の公式サイトで最新の募集要項を確認してください。

① 特徴:医療・都市・経済と、データの「使い道」が見える

この学部は、データを読み解き、新たな社会的価値を創造するデータサイエンティストの育成を目的としています。

2027年度の入学者からは、学びが5つの「クラスター」で整理されます。

区分クラスター
基盤技術数理/統計科学、計算機科学
応用展開分野健康・医療、都市・環境、経済・社会

すべてのクラスターに必要な単位数が決められているので、数学・統計・プログラミングの土台と、医療・都市・経済への応用の両方を学ぶことになります。応用分野が具体的に示されていて、「データを何に使うのか」がイメージしやすいのが、この学部の特徴です。

また、学部の「データサイエンス人材育成プログラム」は、2022年に文部科学省の「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」の「応用基礎レベルプラス」に選ばれています。全国で9大学、公立大学では唯一です。

大学院には、データサイエンス研究科(データサイエンス専攻、ヘルスデータサイエンス専攻)があります。

② 学べること:理論と実装を両方、そして英語も本格的に

新しいカリキュラムでは、各クラスターの科目が入門から発展へと段階的に並んでいて、学年が上がるにつれて専門的になります。機械学習に関する科目を充実させ、PBL(課題解決型学習)の科目と組み合わせて、「理論と実装の双方をバランスよく」学べるようになっています。学びの集大成として、ゼミ活動と卒業研究にも取り組みます。

企業や自治体と一緒に学ぶ

企業や自治体と連携した実践的な授業があり、グループ実習を通して、いろいろな考えや背景をもつ人と協力する力を養います。これまでの例としては、NECとの協定による3年生のPBL実習や、鎌倉市との包括連携協定などがあります(新カリキュラム以前の事例です)。

英語が「進級の条件」になっている

横浜市立大学では、全学共通の英語授業「Practical English」が、週1回ではなく週3コマあります。授業はすべて英語で行われます。

そして、TOEFL-ITP 500点相当の力を身につけてこの単位を取ることが、3年生に進級するための条件です。入学時に英検準1級やTOEIC 600点などの基準を満たしていれば、単位が認定されて受講が免除されます。英語もしっかり勉強するつもりで入学しましょう。

③ 入試(2027年度入試)

情報Ⅰを勉強している人にとっては、かなり注目の入試です。前期日程では、共通テストの情報Ⅰ(100点満点)を200点に換算します。総合点1600点のうち12.5%を情報が占め、国語や数学と同じ重さです。

一般選抜の配点

区分前期日程後期日程
共通テスト:国語200200
共通テスト:数学(ⅠA・ⅡBC)200400
共通テスト:地歴・公民・理科(合わせて最大2科目)200200
共通テスト:情報Ⅰ200100
共通テスト:外国語(英語)300400
共通テストの合計11001300
個別試験:数学300―
個別試験:外国語200―
面接―200
総合点16001500
  • 地歴・公民・理科:地歴・公民と理科を合わせて最大2科目を使います。3科目以上受けた場合は、点数の高い2科目が採用されます。理科2科目でも、地歴・公民1科目+理科1科目でも構いません。理科の「基礎」の科目は、2つで1科目分として扱います。
  • 英語:リーディングとリスニングの比率は、前期が4:1(240点+60点)、後期が3:1(300点+100点)です。
  • 個別試験の数学は120分です。範囲は数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・Cです。2題が必須で、残りは3題から1題を選びます。数学Ⅲは選択問題でのみ出題されます。
  • 個別試験の英語は90分です。
  • 2026年度まであった個別試験の「総合問題」は、2027年度からなくなりました。
  • 第1段階選抜は後期だけです。志願者が約15倍(100人程度)を超えた場合に、共通テストの成績で行います。前期にはありません。

募集人員(入学定員120名、2026年度の60名から倍増)

選抜2027年度(参考)2026年度
一般選抜 前期日程65名40名
一般選抜 後期日程7名5名
学校推薦型(公募制)17名(新設)―
学校推薦型(指定校制)18名10名
総合型(共通テストなし)13名(新設)―
総合型(共通テストあり)廃止5名

合計は120名です。このほかに、海外帰国生などの特別選抜が若干名あります。

入試日程

選抜出願試験合格発表入学手続
総合型(共通テストなし)2026年9月1日〜3日第2次 10月10日第1次 9月25日/最終 11月2日12月18日
指定校制推薦2026年11月2日〜5日11月21日12月1日12月18日
公募制推薦2027年1月5日〜22日(共通テストと書類)2月10日2月17日
一般選抜前期2027年1月25日〜2月3日2月25日3月10日3月15日
一般選抜後期2027年1月25日〜2月3日3月12日3月20日3月27日

大学入学共通テストは2027年1月16日・17日です。総合型選抜は、すでに選考が進んでいます。

学校推薦型(公募制):面接なし、共通テストと書類で勝負

2027年度に新しくできた選抜です。

  • 選考は、共通テストの成績と書類審査だけです。面接はありません。公式ページには、評定の基準や英語資格の要件も書かれていません。
  • 現役生と、2026年3月以降に卒業した人(1浪まで)が出願できます。高校長の推薦が必要で、合格したら入学することが条件です。
  • 共通テストの配点は、国語200、数学300、地歴・公民・理科100(50×2科目)、情報Ⅰ 100、英語300の合計1000点です。

学校推薦型(指定校制)

大学が指定した高校からの推薦です。書類審査と面接で選ばれ、英検2級、TOEIC 500点、TOEFL iBT 48点など以上の英語資格が必要です。評定の基準は、指定校にだけ通知されます。

総合型(共通テストなし):英語力とデータ活用の実績で挑戦

  • 英語資格が必須です。TOEFL iBT 61、TOEIC(L&R)600、英検準1級、GTEC 1140、IELTS 5.0のいずれか以上(2024年4月以降に受けたもの)が必要です。
  • 出願書類には、「データを活用した活動や取組」の記載が必須です。情報の授業や探究活動でデータを分析した経験が、そのまま生きます。
  • 第1次は書類選考(100点)、第2次は書類の内容にもとづくプレゼンテーションと質疑応答(100点)です。
  • 合格後には、共通テストを受けることが入学前の学習課題になります。

参考:2026年度入試の結果(公式)

選抜募集志願者受験者合格者
前期日程4017015440
後期日程562198

2026年度の前期は、受験者に対する合格者の倍率が約3.9倍でした。2027年度は前期の募集が65名に増え、配点も変わるので、去年の数字はあくまで参考です。

④ 向いている人:数学・英語・情報を武器に、社会の課題に挑みたい人

アドミッション・ポリシーでは、次のような人を求めています。

  • 「国語、数学、外国語並びに理科または社会分野の高い基礎学力を有する人」
  • 「物事を論理的に考察できる人」
  • 「自分の考えを的確に伝達できる人」

入試では、共通テストの情報Ⅰと英語の配点が大きく、個別試験は数学と英語です。入学後も英語が進級の条件になるので、数学・英語・情報の3つをしっかり伸ばしたい人に向いています。

⑤ 卒業後:約6割が就職、約4割が大学院へ

2022年3月に卒業した1期生は、約6割が就職し、約4割が大学院に進学しました。2025年度の卒業生は次のとおりです。

進路人数割合
就職34名約52%
大学院へ進学30名約46%
その他1名約2%
卒業者合計65名

主な就職先

パナソニック、富士通、ライオン、NTTTデータ、JCOM、JTBビジネストランスフォーム、大塚商会、成城石井、横浜市役所など。IT企業だけでなく、電機・日用品のメーカーや自治体にも進んでいます。

大学院に進む人は、同じ大学のデータサイエンス研究科に進学できます。入学定員が倍増する2027年度以降は、卒業生の数も大きく増えていくことになります。


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